おすすめの税理士マッチングサイトは? 経理代行サービスも紹介 |2023年11月09日
企業の経理業務には、請求書の発行、入金確認・管理、財務書類の作成、税務申告などの多数の煩雑な業務があります。
貸借対照表や損益計算書などは、法令や会計基準に従い期日までに作成することが原則です。
一方、領収書の管理や経費精算なども煩雑な業務です。
特に消費税のインボイス制度の導入や、電子帳票対応など、経理業務の負担も増える一方といってもよいでしょう。
経理業務の効率化、人員コストの軽減には、経理ソフトや特にクラウドツールの導入が有効です。
クラウドツールを導入するとともに、記帳代行などの作業をアウトソーシングで行い、自社と外注先とでWEBで情報共有する方法もあります。
税務申告を専門家に依頼するには?
官公庁への書類提出や申告は、専門家であるいわゆる士業に依頼することになります。
たとえば会社設立・変更登記は司法書士に、労務や社会保険等の手続きは社会保険労務士に、そして税務申告や経理のチェック・相談などは税理士に依頼することになります。
税務申告には、個人事業であれば事業所得について所得税・地方税の確定申告が必要です。
法人であれば法人税・地方税の確定申告が必要です。
さらに消費税の申告がありますが、インボイス制度の導入により、消費税非課税事業者を含む多くの事業者で消費税の申告が必要となっています。
インボイス制度は複雑、煩雑で、経理業務の負担も増えるため、さまざまな問題点も指摘されています。
しかし税務申告や複雑な権利処理に対応するため、税理士を探して相談し、必要であれば毎月の経理処理の相談や、税務申告時の手続きを依頼するのがよいでしょう。
税理士は、対応地域、業務内容、事務所の規模、料金体系、その他の条件で、、自社に適した会計事務所(税理士事務所)を探すことが可能です。
税理士を探すには、マッチングサイト、マッチングサービスを利用するのがおすすめです。
そこで代表的な税理士マッチングサイトを紹介します。
税理士ドットコム
税理士ドットコムは、東証上場の株式会社弁護士ドットコムが運営する、税理士紹介でNo.1のマッチングサイトです。
登録税理士数6,376 人、累計紹介実績281,013件(2023年11月13日)で、税理士検索によるマッチングと、プロのコーディネーターによる紹介とが提供サービスの柱です。
[PR]
税理士検索
税理士検索では、日本全国の税理士・税理士事務所を地域や得意分野、対応業種などをもとに検索できます。
検索結果から、税理士事務所ごとの詳細を見て、業務内容や実績、料金を確認のうえ、紹介を受けることが可能です。
エリア検索メニューでは、全国47都道府県を指定しての検索ができます。
業種検索では、税理士を依頼するクライアントの業種を、不動産、金融、飲食、流通・小売、建設・建築、IT・インターネット、美容、運輸・物流、製造、教育、医療・福祉、旅行・ホテル、アミューズメント・レジャー、ファンド、社会福祉法人、医療法人、NPO法人、学校法人、一般社団法人、その他、から指定して検索できます。
依頼内容検索では、税理士に依頼したい業務内容を、顧問税理士、資金調達、節税、会社設立、確定申告、相続税、税務調査、経理・決算、税金・お金、から指定して検索できます。
税理士紹介サービス
税理士紹介サービスは、プロのコーディネーターが最適な税理士選びを専任で支援し、紹介するサービスです。
依頼する業務内容や範囲、料金、経験・実績などに基づき、第三者目線でアドバイスします。
税理士ドットコムの特徴
税理士ドットコムには日本全国の税理士が6,300名以上登録しており、豊富な選択肢から地域や依頼内容などの希望条件に合わせた税理士選びができます。
税理士紹介サービスの利用手数料はかかりません。
面談回数や紹介人数に制限もなく、納得できるまで選定&交渉でき、税理士の変更により税理士報酬が下がった事例も多くありますいたします。
サービス運営歴は17年以上、豊富な実績のあるコーディネーターが、税理士ごとの得意な業種や専門分野をしっかりと把握し、相談からご契約までをサポートしています。
税理士ドットコムのサービスの流れ
STEP1 税理士選びの相談
希望条件や要望をヒアリングます。
最短当日で税理士の紹介が可能です。
STEP2 最適な税理士を無料紹介
希望条件にマッチする税理士をピックアップし、手数料無料で紹介してもらえます。
STEP3 税理士との面談
オンライン面談が可能な税理士も多数登録しています。
税理士との依頼内容の調整、料金交渉、断りなど税理士に言いづらいこともコーディネーターに支援してもらえます。
希望に合う税理士が決定すれば、契約となります。
会計ソフトは、PCA、freee、マネーフォワードクラウド、弥生会計、ミロク、JDL、財務応援、FX、勘定奉行、フリーウェイ、エクセルなどの主要会計ソフトに対応しています。
税理士紹介ネットワーク
税理士紹介ネットワークは、東京・近隣の税理士を紹介する紹介ネットワークです。
希望条件などを事前にヒアリングしたうえで、適切な税理士をご紹介しています。
税理士の紹介を何度受けても、料金は一切かかりません。
税理士報酬、顧問料の相談など、直接聞きにくいことは税理士紹介ネットワーク員が依頼者に代わって相談・交渉してもらえます。
希望条件をもとに、条件に合う税理士・会計士をあらかじめ選定します。
[PR]
税理士紹介ネットワークの特徴
各地の優良税理士・会計士をあらかじめ厳選して登録しており、東京・神奈川・千葉・埼玉が紹介エリアです。
税理士事務所とは何度も面談を重ね、対応税目、スキルなどを把握して登録しているため、全国対応とはせずにエリアを限定しています。
顧問料やスキル・対応能力のほかに、税理士との相性なども考慮のうえ、予算その他の希望条件をヒアリングして、業種・業態に合った最適な税理士を紹介しています。
紹介手数料は無料で、何度でも納得できるまで税理士の照会が可能です。
税理士紹介ネットワークのサービスの流れ
STEP1 電話・インターネット相談
希望条件などを無料で相談し、税理士紹介ネットワークの相談員が、現在の状況や税理士の希望条件などをヒアリングします。
STEP2 税理士の候補を提案
希望条件に合う税理士を、税理士紹介ネットワークから選出し、提案してもらえます。
STEP3 税理士と面談
日程を調整のうえ、税理士と面談します。
STEP4 税理士と契約または再紹介
希望条件にマッチしたら、紹介された税理士と契約を行います。
希望に合わない場合には、別の候補を選出し紹介します。
税理士紹介エージェント
税理士紹介エージェントは、パスクリエイト株式会社が運営する、専任制の税理士紹介サービスです。
面談やインタビューを行い登録している税理士を、税理士紹介エージェントでは何度でも無料で紹介しています。
[PR]
税理士紹介エージェントの特徴
税理士紹介エージェントでは、提携する際に税理士にはすべてインタビューを行い、厳しい審査に合格した方のみを紹介しています。
問い合わせ・相談から、紹介、契約、契約後のフォローまでを担当エージェントが責任を持って対応するお客様専任制です。
紹介された税理士が希望に合わない場合、担当エージェントが税理士に連絡を入れ、希望条件に合った別の税理士の紹介を行います。
税理士紹介エージェントのサービスの流れ
STEP1 問い合わせ
電話またはお問い合わせフォームから連絡すると、専任コンサルタントが詳細なご要望をヒアリングします。
STEP2 条件に合う税理士を紹介
希望条件に基づき、最短では即日で条件に合う税理士を紹介します。
STEP3 税理士と面談
紹介する税理士と面談を行い、条件が合わなければ別の税理士を紹介します。
STEP4 契約・アフターフォロー
面談の内容・条件に納得したら税理士と直接の契約となります。
契約後のアフターフォローやご相談は無料です。
社長支援の窓口
社長支援の窓口は、株式会社ベンチャーライフが運営する、年間紹介件数2,500件超の税理士ほか、士業の顧問を紹介するサービスです。
顧問サービスから定期的な訪問を省くことにより、安くわかりやすい料金設定の紹介を行っています。
総勢5名のコーディネーターが、地域別に親身にお客様のサポートをしています。
[PR]
社長支援の窓口の特徴
格安で顧問業務を提供できる士業の方と提携し、全国の中小企業を中心に紹介しています。
税理士の顧問が必要な企業向けに、月額10,000円~の格安の税理士を紹介しています。
税理士は年間2,000件を超える紹介実績があります。
同様に、社会保険労務士、行政書士の紹介もしています。
社長支援の窓口のサービスの流れ
STEP1 問い合わせ
問い合わせフォーム、または電話で問い合わせをすると、担当コーディネーターが簡単なヒアリングを行い、希望を聞き取ります。
STEP2 士業の紹介
希望の条件に近い税理士を紹介します。
STEP3 面談
税理士との面談で、業務内容や料金の説明等を行い、条件に納得したら税理士と直接の契約となります。
経理代行サービスに依頼するには?
税務申告など税務署に対し行う手続きや、税務相談などは税理士資格がなければ行うことができません。
消費税のインボイス制度などにより、税理士に依頼することが増えており、経理の業務も煩雑な作業が増えたため、お困りの企業が多く見受けられます。
そこで日常的な経理の事務作業や、領収書などの処理作業については、経理代行サービスに依頼することもできます。
煩雑な作業をアウトソーシングに委ねることで、社内の業務を効率化できます。
Remoba経理
「Remoba経理」は、株式会社Enigolが提供する経理業務のアウトソーシングサービスです。
経理ソフトはクラウドを活用して支援するため、自社と外注先とで情報が共有でき、売上管理、月次決算、経費精算、 税理士とのやりとり、領収書などののスキャン・データ化もスムーズに外注できます。
専属のコンサルタントとオンラインプロワーカーが経理業務を行うため、請求書の発行から入金確認、経費精算、月次決算、支払い業務まで、経理業務をまるごとアウトソースできます。
完全オンライン化を実現し、会計データをいつでも確認することができます。
[PR]
対応できる会計ソフト
マネーフォワードクラウド会計、freee会計、弥生、楽楽精算、Dr.経費精算、ジョブカン経費精算、勘定奉行クラウド、Manage board、board、Streamed、MakeLeapsなどに対応しています。
料金プラン
年間契約で月額\180,000~など、問い合わせを行い見積できます。
i-Staff Accounting
i-Staff Accountingでは、全国に300名以上の厳選されたスタッフが在籍しています。
簿記2級以上、実務経験3年以上、PC操作テストの基本3条件をクリアしたスタッフが、経理業務を代行します。
記帳サポートのほか、請求書発行、日々の入出金管理、顧問税理士とのやりとりなど、経理に関するあらゆる業務をスタッフがサポートします。
i-Staff Accountingには、経理専門スタッフの他、秘書・総務・WEBb運用などさまざまなスキルを持ったスタッフが300名以上在籍しています。
[PR]
料金プラン
スキャンデータ化+記帳サービス
領収書などのスキャンを行い、記帳作業まで一括して行うサービスです。
記帳、仕訳業務のみお願いしたいというお客様におススメです。
LIGHTプラン月額9,800円、BASICプラン月額18,000円、PREMIUMプラン月額25,800円が、月間仕訳数(スキャンデータ化含む)により選べます。
経理特化型オンラインアシスタント
日々のさまざまな経理業務を全国の優秀な経理アシスタントがリモートで対応します。
LIGHTプラン3,000円/時間(実働20時間以内)、BASICプラン2,800円/時間(実働40時間以内)、PREMIUMプラン2,600円/時間(実働80時間以内)があり、80時間以上については別途お見積となります。
経理業務以外にも、オンラインで可能な作業のアウトソーシングも見積可能です。
対応エリア 全国対応
契約は1か月ごとの自動更新となります。
記帳代行お助けマン
記帳代行お助けマンは、株式会社トライパートナーズが運営する、中小企業、税理士事務所に特化した記帳入力のアウトソーシング会社です。
入力スタッフは経験者のみを雇い、高品質を維持しています。
[PR]
記帳代行お助けマンの特徴
オプションでさまざまな費用が上乗せされることのないよう、月額固定料金のみです。
記帳代行だけでなく、提携税理士を紹介することも可能です。
領収書、入金記録、通帳のコピー、クレジットカード明細書などを郵送するだけで、記帳代行を行い、納品を待つのみとなります。
記帳代行お助けマンの料金
年商1,000万未満 月額8,000円
年商1,000万以上3,000万未満 月額10,000円
年商3,000万以上 月額15,000円
※税抜価格となります。
※郵送費は別途となりります。
※業種により料金は見積となる場合があります。
インボイス制度(適格請求書等保存方式)への対応方法 |2023年12月10日
適格請求書(インボイス)発行事業者になるかどうかを検討する
適格請求書(インボイス)発行事業者になるかどうかにあたっては、次のことを検討することが必要です。
課税売上高が1,000万円以下の免税事業者かどうか
取引先が消費税の申告を行う事業者が主であるかどうか
適格請求書(インボイス)発行事業者にならなかった場合に、既存の取引先との間で問題が生じるかどうか
簡易適格請求書(簡易インボイス)の発行ができる事業者かどうか
インボイスの交付義務が免除される事業者かどうか
課税売上高が5,000万円以下で簡易課税制度を選択できるかどうか
適格請求書(インボイス)発行事業者の登録申請
e-Taxでの申請が推奨されていますが、上記ページにある書式を使い、書面での申請でも手続きができます。
筆者は書面で、郵送により申請をして登録を行いました。
一般的には、「適格請求書発行事業者の登録申請書(国内事業者用)」により申請を行います。
また個人事業者で、屋号を登録し公表する場合には「適格請求書発行事業者の公表事項の公表(変更)申出書」での申請も行います。
申請先は、納税地を管轄する「インボイス登録センター」です。
なお、簡易課税制度を選択するときは、別途、管轄の税務署に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出する必要があります。
インボイス制度に伴い煩雑化する経理処理・税務申告
インボイス制度の導入に伴い、経理処理や税務申告が煩雑化し、企業の業務負担が増えているという問題が生じています。
業務の一部アウトソーシング化や、クラウド経理ソフトの導入なども検討するのがよいでしょう。
クラウド経理ソフトの導入
煩雑化する経理業務の負担を軽減するには、消費税のインボイス制度に対応したクラウド経理ソフトを導入するのがおすすめです。
経理ソフトにはPCインストール型のものもありますが、クラウドツールであれば、制度改正時のアップデートも自動です。入力作業のクラウドでできるため、リモートワークやアウトソーシングにも対応できます。
さらに、税務申告を税理士に依頼する場合にも、経理ソフトでクラウドで情報共有できるため、おすすめです。
IT導入補助金では下限金額が撤廃され、安価な経理システムの導入にも利用できるようにされています。
対 象
中小企業・小規模事業者等
補助対象
ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、ハードウェア購入費等
補助額
ITツール ~50万円(補助率3/4以内)、50~350万円(補助率2/3以内) ※下限額を撤廃
PC・タブレット等 ~10万円(補助率1/2以内) レジ・券売機等 ~20万円(補助率1/2以内)
税理士・記帳代行サービス
クラウド権利ソフトを導入すれば、税理士などの専門家や、記帳代行サービス、フリーランスの事務担当者などのアウトソーサーとも、経理データのオンラインでの共有ができます。
経理の入力、記帳作業は自社で行い、税務申告や相談だけを税理士に依頼することも可能です。
自社の人材などのリソースと、経理作業量、アウトソーシングの料金を勘案して、自社に最適な利用方法を検討するのがよいでしょう。
関連ページ:
おすすめの税理士マッチングサイトは? 経理代行サービスも紹介
インボイス制度(適格請求書等保存方式)とは? |2023年12月11日
令和5年10月1日から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されました。 経理・決算において消費税を税額控除するためには、適格請求書(インボイス)を発行する事業者との取引でインボイスをもらうことが必要になりました。 仕入れ税額控除とは? リーフレット「令和5年10月1日からインボイス制度が始まります!」[PDF](国税庁) 消費税の仕入税額控除とは、課税事業者が消費税の納税金額を計算する際に、売上にかかる消費税から仕入れにかかった消費税を控除して計算することです。 仕入れ先の事業者が適格請求書(インボイス)発行事業者かどうかによって、消費税額の控除ができるかどうかが変わるため、...
■このページの著者:金原 正道