バーチャルオフィスは何に利用する? 本店登記・会議室などのサービスやメリット・デメリットを解説 |2023年11月09日
個人事業でも、株式会社ほかの法人であっても、開業するには事務所もしくは本店が必要です。
法人の場合には、本店の登記を最低限しなければなりません。
個人事業であっても、税務申告などの際には住所を記入します。
事業を行うオフィス所在地、登記その他の手続きを行う事務所としては、次のものがあります。
ただし業種等により必要なオフィスのスペースや条件は異なります。
- 自宅
- 賃貸事務所
- 賃貸住宅
- バーチャルオフィス
- 共同オフィス
オフィスの形態別メリット・デメリット
さまざまな事務所の種類別に、それぞれのメリットとデメリットとして次のものがあります。
自宅
住居として使用している自宅であっても、個人事業はもちろん、法人設立の本店として使用することができます。
別途、事務所を用意する必要がなく、オフィス賃料などがかからないメリットがある一方、生活と仕事の区別をつけにくい、就業スペースが一般的には狭い、自宅住所が公開されるといったデメリットがあるでしょう。
賃貸事務所
事業用物件として貸し出されているオフィスであれば、個人事業はもちろん、法人設立の本店として使用することができます。
来客があっても恥ずかしくなく、十分な設備やスペースを用意できるメリットがある一方、賃料のほか、住居物件と比較して高額の保証金などが必要になるデメリットがあります。
賃貸住宅
居住用物件として貸し出されている賃貸物件であっても、管理規約等に違反しない場合には、個人事業はもちろん、法人設立の本店として使用することができます。
仕事場として独立していて、必要十分なスペースを用意できるメリットがある一方、賃料がかかるといったデメリットがありますが、オフィス物件のように高額の保証金などは必要ありません。
バーチャルオフィス
バーチャルオフィスは、サービス提供事業者により利用できる内容は異なりますが、事務所としての住所の利用や、法人設立登記としての住所の利用、郵便物の受け取りや保管、電話の取次ぎなどを行ってもらえるオフィスサービスです。
打ち合わせ室や通信環境などの共同利用サービスを提供している場合もあります。
安い料金で事務所を保有できるメリットがあり、電話や郵便物の取次などのサービスも利用できる一方、オフィスとしての独立性、営業機密などの秘密保持には注意しなければならないデメリットがあります。
共同オフィス
バーチャルオフィスと同一の事業者がサービス提供を行っている例が多く、共同オフィスの中に仕切られた独立した部屋を賃貸で利用できるサービスです。
打ち合わせルームや休憩室、自動販売機、各種サービスなどの共用スペース、オプションサービスを利用できる形態が多く、便利に使えます。
安い料金で事務所を保有できるメリットがあり、電話や郵便物の取次などのサービスも利用できる一方、オフィスとしての独立性、営業機密などの秘密保持についてもバーチャルオフィスより優れています。
バーチャルオフィスを選んで利用するポイント
ここでは、上記のオフィス利用形態のうち、バーチャルオフィスと共同オフィスを合わせて、選定方法についてのポイントを解説します。
場所
バーチャルオフィスとはいっても、所在地のイメージや、自宅など実際に仕事をする場所との距離などを考慮して選定する必要があります。
本店登記ができるか
法人の場合には本店登記ができるかどうか、銀行等の住所として利用できるかどうかを確認することが必要です。
電話応対、郵便物の取次・保管
電話応対や郵便物の受け取り、保管サービスの有無と、別料金かどうかの確認や、郵便物転送を行っている場合にはその頻度を確認しておきましょう。
通信環境・就業環境
Wifiなどの通信環境や、共用スペース、ワークスペースの有無、別料金かどうかを確認しておくこともポイントです。
秘密情報の管理
共用スペースを利用できる場合には、電話や打ち合わせでの会話、パソコンや資料などを広げたときに他人に見られやすいかどうかなど、秘密情報の管理がどの程度できるかは、重要なポイントです。
打ち合わせ場所
会議室など打ち合わせスペースの有無、広さや部屋数、利用方法、利用料金なども確認しておくことが大切です。
共同スペースの設備
休憩スペースなどの共用スペースの有無や設備についても確認しておきましょう。
利用料金
利用料金や支払い方法、基本料金とオプション料金などの別を確認しておくのもポイントです。
料金プランの変更
利用方法を変更して、料金プランが変更できるかどうかも調べておきましょう。
付随サービス
付随サービスとして特徴あるサービスを提供しているバーチャルオフィスもあります。
各公式ウェブサイトを確認し、自分に適したサービスがあるかどうかも、バーチャルオフィス選びの参考になるでしょう。
バーチャルオフィスの利用形態
常勤オフィスとして
共用スペースや個室など、仕事をする環境があるバーチャルオフィスでは、常勤オフィスとして利用することもできます。
非常勤オフィスとして
普段は自宅などで仕事を行い、非常勤オフィスとして活用することもできます。
打ち合わせ・受け取り場所として
会議室などを打ち合わせスペースとして利用することを主体として利用することもできます。
自宅では不在がちの人には、宅配便などの受け取り場所も兼ねて利用する方法もあります。
バーチャルオフィス比較
アントレサロン
アントレサロンは現在、銀座・東京・秋葉原・赤坂・新宿・西新宿・渋谷・池袋・横浜・桜木町・川崎・大宮の12拠点で運営しています。
会員は全店舗の利用が可能です。
利便性の高い駅から徒歩5分以内。
法人登記が可能です。
初期費用0円、月3,800円です。敷金・礼金・入会金などかかりません。
郵便転送(月2,000円)や電話転送(月1,000円)など適宜オプションを追加できます。
フリーデスクプランは、入会金0円、利用料は月9,505円です。
コワーキングスペースと、4名用のテーブル・椅子のあるラウンジが使用でき、1日3時間までご利用いただけます。
個室プランの特徴では、1~4名用の部屋が用意され、敷金・礼金などの初期費用不要。
月額料金のみで、光熱費・インターネット代もかかりません。
レゾナンス
「港区浜松町本店」「青山店」「銀座店」「日本橋店」「渋谷店」「恵比寿店」「新宿店」「横浜店」「R-INNOVATION銀座店」「R-INNOVATION渋谷店」で、一等地の住所が使えます。
郵便物や宅配便の受取報告、届いた郵便物の毎週水曜日転送サービスが付属しています。
バーチャルオフィスコース(住所貸し)は月額990円。
法人登記、郵便物転送、来店受取ができます。
バーチャルオフィス+転送電話セットコースは月額3,190円。
法人登記、郵便物転送、来店受取、転送電話(専用電話番号)、FAX(専用電話番号)が利用できます。
バーチャルオフィス+電話秘書代行セットコースは月額5,390円。
法人登記、郵便物転送、来店受取、電話秘書代行(専用電話番号)が利用できます。
ナレッジソサエティ
千代田区・銀行所有ビルの住所で法人登記ができるバーチャルオフィスです。
届いた郵便物は週1回(原則日曜締め翌月曜発送、詳細は郵便転送カレンダーによる)まとめてご自宅等に転送します。
来館してに窓口で受け取ることも可能です。
会員専用サイトがあり、利用料金の確認・請求書のダウンロード・オプションサービスの追加・会議室予約・登録情報の変更などができます。
オプションで届いた郵便物を画像で確認することも可能です。
月額4,950円で基本サービスが利用できます。
シェアオフィスは110円/hで利用でき、2名用から49名用まで全12室の会議室が用意されています。
会議室やセミナールームの他にも、動画撮影スタジオなど特徴ある設備があります。
PocletOffice
東京の渋谷にあるバーチャルオフィスです。
月額980円で、渋谷の一等地の住所を利用可能です。
法人登記、会議室利用、銀行口座開設、ホームページ掲載・名刺記載などで利用できます。
基本料金は月額1,078円で、入会金に5,000円がかかります。
電話転送は月額1,580円、会議室利用は1時間1,500円です。
無料Wifi、大型モニター、ホワイトボード、オンラインミーティングなどの設備があります。
バーチャルオフィス1
東京渋谷店、広島店があります。
年間契約で、入会金5,500円のほか、880円/月+郵送費用で利用できます。
一括払いなら年間10,560円です。
住所利用・法人登記、郵便物の到着状況通知、郵便物店舗受取、来客応対システム、月4回の郵便物転送、DM破棄オプションがあります。
月額880円には上記の費用がすべて含まれます。
work.GO
work.GOは、東京都目黒区碑文谷のバーチャルオフィス。
共用のワークスペースのほか、個室ブースやモニター設置席、Wifi、コピーなどの設備のほか、フリードリンク等のサービスもあります。
オプションで法人登記も可能です。
少し気分を変えてお仕事をしたい、?宅ではウェブ会議がしづらい、
資格の勉強に集中したいなど?分のペースやスタイルに合わせて使える快適なスペースです。
住宅街のワークラウンジwork.GOは、「思い?ったらすぐ?ける」そんな?近な存在です。
3,300円 (税込) / 1day
最低利用料金 15,000円(税込) /1month
一ヶ月の上限がどれだけ使っても33,000円(税込)になります
また、個室ブース利用3,300円分(税込)も毎月付帯致します。
オプション
法人登記・住所利用
5,500円 (税込) / 1month
NAWABARI
東京都目黒区のバーチャルオフィスです。
住所は、特定商取引法に基づく表記、名刺、パンフレット、ホームページなどに使用できます。
電話対応は行っておらず、電話番号のレンタルと電話の要件を転送するサービスがあります。
郵便物の受取りと、ご指定住所への転送サービスも行っています。
ネットショップ運営プランは月額1,100円。
ビジネスプランは月額1,650円で、法人登記が可能です。
デジラボ
千葉県松戸市のコワーキングスペースです。
登記・住所利用、オプションの専用電話番号などが利用できます。
ワーキングスペースが必要なときは、ゲスト利用またはコワーキング月額会員にも加入すれば、ミーティング時のスペース利用や来客対応等、リアルでの活用もできます。
半年払いコースは16,500円(月額2,750円円)、年払いコースは26,400円(月額2,220円)です。
オプションサービスは、郵便物転送、仕事場・会議室利用、ロッカー利用、回線貸出があります。
京都バーチャルオフィス
[PR] 京都バーチャルオフィス|法人登記+書類転送無料+専用電話サービス
京都バーチャルオフィス(京都御所近辺)と、コワーキングスペース(四条烏丸)が用意されています。
エコノミーは、住所利用と法人登記のみのプランで月額1,650円。
スタンダードは、住所利用と法人登記、郵便物の受け取り、転送のプランで月額3,850円。
ビジネスは、住所利用と法人登記、郵便物の受取・転送、電話番号取得・転送のプランで月額7,150円。
プラチナは、住所利用と法人登記、郵便物の受取・転送、電話番号取得・転送FAX利用・転送、商談スペース(月10時間まで無料)、フリーダイヤル利用のプランで月額12,100円です。
和文化推進協会
京都市下京区にあるバーチャルオフィスです。
月額550円で、住所・電話番号を利用できます。
電話がかかってきた場合は、有人または録音で要件を伺い、その旨ご連絡す。
郵便物、宅配物は転送できます(1転送あたり550円)
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■このページの著者:金原 正道