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交通事故に強い弁護士を選ぶ7つのポイントと依頼するメリット、自動車保険の特約も解説-ilc.gr.jp

交通事故に強い弁護士を選ぶ7つのポイントと依頼するメリット、自動車保険の特約も解説 |2023年11月07日


交通事故の被害にあったら、弁護士に相談し、助言を得ることが大切です。
弁護士に依頼せずに自分だけで対応してしまうと、相手の保険会社から一方的に提示される慰謝料の金額で示談してしまいがちです。

しかし交通事故は突然に遭遇するもので、動転してしまい、弁護士をどう選べばよいのか悩むのではないでしょうか?

弁護士にはそれぞれ得意分野、専門分野があります。
交通事故に強い弁護士を選ぶポイントと、弁護士に依頼するメリットについて解説します。

交通事故に強い弁護士を選ぶポイント

交通事故に強い弁護士を選ぶには、次の方法があります。

  • 法テラス・弁護士会などで相談した弁護士に依頼する
  • 知人・友人から弁護士を紹介してもらう
  • インターネット検索で弁護士を探す

交通事故に強い弁護士を選ぶポイントとして、以下のことがあげられます。
それぞれについて解説します。

1 交通事故の実務経験が豊富か

交通事故被害の相談は、経験と実績のある弁護士が所属する法律事務所にすることをお勧めします。
弁護士には、それぞれの得意分野、取り扱い業務分野があります。
法律の知識はあっても、交通事故トラブルの取り扱い実績が少なければ、適切な対応ができるとは限りません。
交通事故トラブルを多く取り扱い、実績のある弁護士を選ぶには、専門サイトでの検索などが有効です。

2 被害者に親身にわかりやすく対応し説明してくれるか

交通事故被害者は、ケガの治療や仕事の休業などで心理的にもつらい状況になっていることでしょう。
被害者から親身になって話を聞くとともに、難しい法律知識を素人にもわかりやすい用語で説明してくれる弁護士は、依頼者にとって信頼できるものです。
トラブルの解決まで、弁護士は依頼者に代わってすべての手続きを行うため、依頼者の意向に沿って、解決の見込みや問題点、進捗状況なども説明してくれる弁護士を選ぶことが大切です。

3 交通事故に詳しい専門家の助言が得られるか

法律事務所は、さまざまな事件に適切に対応するために、各分野の専門家とも連携して対応することがよくあります。
専門家と連携している法律事務所なら、治療や後遺障害認定に詳しい医師の知見も得たうえで、法的主張を組み立てられます。
交通事故の現場検証、事故鑑定、その他の証拠収集に強い調査会社、探偵事務所とも連携していれば、有利な証拠を徹底的に収集し立証することが可能です。
後遺障害等級認定の申請や、事故原因の究明や過失割合の立証などでも、弁護士の法的知識と医学的知見が役立ちます。

4 弁護士費用がわかりやすく明確に説明してもらえるか

弁護士に交通事故被害の解決を依頼するデメリットは、費用がかかることです。
しかし弁護士に依頼すれば慰謝料の大幅増額が見込めるため、依頼者にとってメリットとなります。
弁護士費用は、相談料、着手金、成功報酬などがかかります。
これ以外に日当、調査費用、その他の実費がかかることもあります。
初回の相談時に費用の説明を受け、明瞭な弁護士を選ぶことが大切です。
弁護士サーチに掲載している法律事務所では、明瞭な料金体系をご説明しています。

5 相談料などの初期費用を安くでき、自動車保険の弁護士特約が利用できるか

依頼者にとっては費用が安いことも重要ですが、当面の治療費や生活費も必要なため、気になるのは初期費用です。
交通事故を多く取り扱う弁護士の多くは、無料相談や、初期費用のかからない着手金無料、成功報酬制を取り入れています。
弁護士報酬を成功報酬制にしているため、費用の心配をすることなく弁護士に任せ、治療に専念することができます。
自動車保険に弁護士費用特約がついている場合には、最大で300万円までの弁護士費用も保険会社負担で済む可能性があります。

6 交通事故の損害賠償事案や判例の知識が豊富か

交通事故被害の解決には、民法などの知識のほか、膨大な過去の裁判例や、慰謝料算定の知識が必要です。
賠償額を算定し、依頼者にとって有利な解決をするためには、過失割合の認定や、後遺障害等級認定、休業補償や逸失利益までを含めた金額を請求するための、証拠収集、立証などの法律実務に精通していなければなりません。

7 医療や後遺障害等級認定の知識が豊富か

後遺障害等級認定を受けるには、面倒な手続きが必要なほか、治療経過や症状の診断書などが必要です。
後遺障害が交通事故に起因するものであることを証明するための立証には、医療や後遺障害等級認定の知識、経験が必要です。
医師の協力も得て手続きができ、必要であれば意義申立や、裁判での立証もできる弁護士を選ぶのが安心です。

交通事故に強い弁護士に依頼するメリットは?

「弁護士に依頼するといっても、どうやって法律事務所を探したらいいかわからない」
「費用もかかるし気軽に相談できないのではないか?」
と心配される方も多いと思います。
確かに費用がかかることはデメリットです。
しかし、初期費用の心配がいらない料金体系の法律事務所もあります。
そこで交通事故に強い弁護士に依頼するメリットを解説します。

1 通院や治療に関する助言・相談が受けられる

交通事故の被害にあって、ケガを負ってしまったら治療もしなければなりません。
生活費や仕事の心配で頭がいっぱいになってしまうことでしょう。
弁護士を探す余裕がないかもしれません。
しかし弁護士に依頼すれば、通院や治療の段階から相談ができ、適切な助言が得られます。
早い段階から弁護士に相談することで、どの時点で完治として通院を終了するか、後遺症の症状固定の診断をしてもらうかといった、後遺障害等級認定のための治療・通院のアドバイスなどをしてもらえるのです。
治療中に、相手の保険会社と交渉して当面の治療費を出してもらう交渉をしてもらうことも可能です。

2 弁護士が介入することで、適切な後遺障害等級認定を受けられる

治療をしてもそれ以上改善しない症状固定になってしまったとき、後遺障害の等級認定を得ることで、等級に応じた正当な金額の慰謝料請求ができます。
しかし後遺障害等級認定は、申請すれば適切な等級が認められるとは限りません。
症状に応じた正当な等級が認定されない場合や、認定を受けられないケースもあります。
等級が1つ異なるだけで、慰謝料の金額が大きく変わります。
後遺障害に詳しい弁護士に依頼すれば、等級認定の基準や認定事例、過去の判例を熟知しているため、適切な認定を受けられる可能性が高まります。
正当な認定が得られない場合でも、異議申立などの手続きを弁護士ができることもメリットです。

3 保険会社とのやり取りや示談交渉を任せられる

弁護士は、依頼者に代わって、交渉や裁判までのすべての法律行為について、代理人として業務を行います。
相手の保険会社は、数々の交通事故についての示談交渉などを数多く経験してきた知識があり、相手方や保険会社の利益を第一に考え、示談金額を提示してきます。
自分一人で対応してしまうと、知識や証拠が不十分なために、納得のいかない示談金額で泣き寝入りしてしまうかもしれません。
交通事故に精通した弁護士に依頼すれば、煩わしく面倒な交渉や手続きを、弁護士がすべて代理で行ってくれます。
精神的、時間的な負担から依頼者は解放され、治療や生活の継続に専念できるメリットがあります。

4 提示する示談金額から、慰謝料の増額が見込める

交通事故被害の賠償にあたっては、相手方保険会社との間での示談交渉が行われます。
交通事故の慰謝料には、大きく分けて、入通院慰謝料、後遺障害慰謝料、死亡慰謝料があります。
弁護士に依頼する最大のメリットの一つが、提示された慰謝料の金額から大幅増額が見込めることです。
慰謝料の算定方法には3つの基準があり、相手から提示される金額は、自賠責基準か任意保険基準に基づく金額です。
これらは自賠責保険会社、任意保険会社が慰謝料を算定する際に用いられる基準です。
弁護士が示談交渉に介入した場合には、弁護士が交渉し、裁判所でも用いられる弁護士基準に基づき判断するため、金額の増額が見込まれるのです。
慰謝料の金額が2倍、あるいはそれ以上になることもあります。
休業補償、逸失利益などの算定でも、保険会社の基準で算定すると低くなることが多く、弁護士に依頼することが有効です。

5 必要な証拠収集の段階から助言や手伝いをしてもらえる

交通事故被害にあってしまうと、被害状況や事故状況などは警察の捜査に任せ、保険会社に連絡するのがせいいっぱいかもしれません。
しかし事故原因の究明や過失割合の認定、ケガの診断や後遺障害等級認定などの各場面では、証拠収集が大切です。
弁護士に依頼すれば、証拠収集・保存の段階から、依頼者の力になることが可能です。
必要であれば医師、調査会社などの提携先専門家の協力も得て、立証に必要な証拠を集めることもできます。

6 交通事故に精通した弁護士なら、豊富な認定事例や判例に基づき法的主張できる

交通事故に強い弁護士は、後遺障害等級認定や、慰謝料請求についての豊富な経験を積み重ねています。
数多くの後遺障害等級の認定事例や、裁判例の知識も有しています。
交渉や裁判では、依頼者のケースに事例や判例をあてはめ、証拠に基づき立証と法的主張を行うことで、依頼者の利益を最大限に守ることができます。
たとえば、被害者にも過失割合が認められ、示談金額が減額されてしまうこともあります。
しかし正当な過失割合を認めさせることで、金額が大きく変わるかもしれません。
後遺障害の認定がされない場合でも、裁判で認定を勝ち取ったり、実質的に等級認定されたのと同等の賠償額を獲得できたケースもあります。

7 示談交渉で交渉を有利に進め、慰謝料などの賠償金を早く受け取れる

交通事故の被害者が自分で交渉してしまうと、主張・立証がうまくできずに、相手の言いなりにされてしまう可能性があります。
弁護士が代理人となれば、自賠責や任意保険基準での慰謝料算定は通らないため、加害者側の保険会社の対応が変わります。
交渉がこじれると裁判にまで発展する可能性があることも、相手が交渉に応じやすくなる理由です。
弁護士が対応することで交渉を迅速に進めることができ、示談成立、慰謝料の獲得までを早く進められます。
示談交渉が長引く場合にも、治療費や当面の生活費などを先払いしてもらう交渉が可能です。

8 示談交渉のほか、仲裁、裁判などでも代理人として業務ができる

示談交渉が成立すれば、内容を書面にして示談書や和解契約書を作成します。
裁判所が関与する裁判上の和解として成立し、和解調書が作成される場合もあります。
また、交通事故紛争処理センターを介し、公平な第三者が関与して被害者と加害者双方が納得できる和解をするための仲裁の方法もあります。
弁護士は依頼者の代理人として、あらゆる手続きができるため、最初に相談した弁護士が最後まで一貫した対応をとることができるのです。
裁判の場合には時間がかかりますが、賠償額のほか、遅延損害金や弁護士費用相当額も請求もできます。
弁護士と相談しながら、納得のいく手続き方法をとることが可能です。

まとめ

交通事故に強い弁護士を選ぶポイントと、弁護士に依頼するメリットについて紹介しました。
インターネットで交通事故に強い弁護士を探す場合にも、複数の弁護士を比較検討して選ぶことができれば安心です。


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■このページの著者:金原 正道

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